前の記事 TOP 次の記事

2011年02月04日

クラブ摘発の風営法的根拠

昨年から続くクラブの風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、風適法や風営適正化法と略す事も)違反による検挙の法的根拠を整理してみます。

1.クラブの定義ですが、
法2条1項3号
「ナイトクラブその他設備を設けて客にダンスをさせ、かつ、客に飲食をさせる営業(第1号に該当する営業を除く。)」
と定義されています。
(「設備を設けて」「ダンス」「飲食させる」の定義はここでは省略します。)
これによりクラブは法2条1項3号の営業と定義付けされます。
因みに飲食をさせない場合は法2条1項4号、ダンス+飲食+接待となる場合は法2条1項1号の営業となります。

2.法3条で
「風俗営業を営もうとする者は、風俗営業の種別(前条第1項各号に規定する風俗営業の種別をいう。以下同じ。)に応じて、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)の許可を受けなければならない。」
とあり、クラブは許可を取得する事が義務付けられています。

3.法2条2項で
「この法律において「風俗営業者」とは、次条第1項の許可又は・・・」
とあり、クラブは「風俗営業者」と定義付けされます。

4.法13条では
「風俗営業者は、午前零時(都道府県が習俗的行事その他の特別な事情のある日として条例で定める日にあつては当該事情のある地域として当該条例で定める地域内は午前零時以後において当該条例で定める時、当該条例で定める日以外の日にあつては午前一時まで風俗営業を営むことが許容される特別な事情のある地域として政令で定める基準に従い都道府県の条例で定める地域内に限り午前一時)から日出時までの時間においては、その営業を営んではならない。 」
としてクラブの営業時間は原則午前0時、一部の地域等では午前1時までと規定されてます。
因みにこの法13条はクラブだけに適用されるのではなく、他の風俗営業者(キャバクラ、ホストクラブ、麻雀店等)にも適用されています。

ここまでがクラブと風営法の関係です。
今回の摘発は2の部分である許可取得を行っていなかった事が原因であり、無許可営業での摘発となっています。
クラブが深夜に営業しているとかの問題以前に許可取得を怠っていたとしての検挙になりました。

もし許可を取得していた場合で、深夜1時以降に警察が来ていれば時間外営業としての処罰を受ける事になっていました。
風営法で一番重たい罪は無許可営業です。もちろん営業時間に関する事も法律ですから厳守すべき事ですが、時間外営業の場合はいきなり身柄を拘束されるような事態には陥らなかったとも言われています。

少し例えが悪いかもしれませんが、どうせスピード違反をするから車の免許を取らず無免許で運転したという事と同じです。
法律が時代錯誤だとの声もあがっていますが現状有効な法律ですから、先ずは店を開ける際は必要な許可取得は絶対に行う必要があります。

そして現行法を厳守したうえで、規制緩和の要求を行う事が将来的にみて有効的な手段だと思います。
さらに風営法の規制緩和がもし行われるとした場合、クラブ営業を法の対象から完全に外す事は世論の大多数の同意(全くクラブ等に興味のない方達を含めて)を取り付ける事が難しいと思います。
逆に風営法13条にある特例地域等における深夜1時までという部分に対して緩和を求める事が現実的とも言われています。この規定の趣旨は原則0時までである風俗営業の時間規制の中で、繁華街等では実情に合わない事から出来た規定とされています。なので、昨今の繁華街事情が年々変化している事を根拠にこの1時規制を変えたならば法の趣旨に反する部分が少なくなります。


*「設備を設けて」「ダンス」「飲食させる」の定義は後日書きます。
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 00:45 | クラブ問題




Powered by Seesaa