2015年06月18日

風営法改正の概要

平成27年6月17日可決成立の風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「風営法」)の概要

・風俗営業の定義に関して
現在の風俗営業の定義
第2条第1項第1号 キャバレー等
第2条第1項第2号 キャバクラ等
第2条第1項第3号 ダンスクラブ等
第2条第1項第4号 ダンスホール等
第2条第1項第5号 低照度飲食店
第2条第1項第6号 区画飲食店
第2条第1項第7号 ぱちんこ、麻雀等
第2条第1項第8号 ゲームセンター

改正案の風俗営業の定義
第2条第1項第1号 キャバクラ、キャバレー等
第2条第1項第2号 低照度飲食店
第2条第1項第3号 区画飲食店
第2条第1項第4号 ぱちんこ、麻雀等
第2条第1項第5号 ゲームセンター
*これによりダンス文言を用いた風営法の業態規制は撤廃となります。

・特定遊興飲食店営業の定義
第2条第11項(現在は接待業務受託営業であるが、これは13項へ移動。)に新たな業態として「特定遊興飲食店営業」を定義。
第2条第12項には許可又は承認を受けて特定遊興飲食店営業を営む者を「特定遊興飲食店営業者」と新たに定義。
第32条第1項第2号(深夜遊興禁止規定)を削除。
11項の新たな定義は「ナイトクラブその他設備を設けて客に遊興をさせ、かつ、客に飲食をさせる営業(客に酒類を提供して営むものに限る。)で、午前六時後翌日の午前零時前の時間においてのみ営むもの以外のもの(風俗営業に該当するものを除く。)をいう。」
*これにより今までは禁止されていた深夜に客に遊興させる営業が可能(酒を提供する場合は許可性)となりました。

・営業時間の制限及び深夜の定義に関して
第13条第1項に規定する風俗営業の原則的禁止時間が(午前零時〜日の出)から(午前零時〜午前六時)へと改定、この禁止時間を「深夜」と定義。
また、現行法にて午前一時までと規制されている祭事等日以外での条例による時間延長可能時間制限が撤廃。
第13条第3項及び4項が新設され、深夜における風俗営業に関し周辺への迷惑等防止措置義務、苦情処理に関する帳簿備付義務等が追加。
*第28条第4項の一部改正等も行われ風俗営業に限らず店舗型性風俗特殊営業等に関しても深夜の定義が変更される事となりました。
*都道府県により定める条例により深夜における風俗営業を行える可能性が生じました。但し、営業者に対しては迷惑防止策や帳簿備付等の新たな義務が生じました。

・特定遊興飲食店営業に関する規制等に関して
第31条の22が新設され特定遊興飲食店営業を営む者は公安委員会の許可を受けなければならないと規定。
第31条の23が新設され特定遊興飲食店に関する許可基準及び規制基準等の準用規定が整備。
*特定遊興飲食店に関しては大部分を第31条の23において風俗営業の規定を準用する事から、特定遊興飲食店営業の許可運用や規制等は特定遊興飲食店営業独自のもの以外、大きな部分は同じとなりました。

・風俗環境保全協議会の設置
第38条の4が新設され、公安委員会は条例で定める地域においては警察署長、風俗営業及び特定遊興飲食店の管理者、酒類提供飲食店を営む者、少年指導員、地域住民等により構成される風俗環境保全協議会を設置するよう努めなければならない。
*地域と行政と事業者が集まる協議会の設置となり、地域における風俗環境の保全等に関する協議等を行う機関に関する規定が新設されます。

・事業者団体に関して
第44条の規定が改定され、特定遊興飲食店営業者による特定遊興飲食店営業の健全化を目的として組織する団体をこの規定に追加。
第44条第2項が新設され、第1項の規定に基づき届出を行った団体に対して国家公安委員会及び公安委員会は必要な助言や指導等を行う事が努力義務として規定。
*現在存在する現行法3号等の事業者団体は引続き特定遊興飲食店営業者の団体として存続する事が可能になる他、公安委員会は団体に対して指導等を行う事が明文化された事により、事業者の団体等による業界健全化に向けた自主的取組を加速される事が狙いの規定です。

・その他改正
その他ダンス規定を削除する等にあたり整合性を図る為に必要な部分が多数改正となります。

・他法令の改正
風営法改正に伴い、法律間の整合性を保つ為、旅館業法、建築基準法、酒税法、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律の一部を改正。

これらの内容は法律公布日から1年以内に施行されます。但し、現4号営業の削除は公布の日に施行されます。改正に伴う特定遊興飲食店営業の許可申請等は公布から9か月以内に開始されます。
特定遊興飲食店に関する面積規定や照度の測定方法等は法案成立後に公安委員会規則等にて、地域規制や営業時間(風俗営業の深夜営業を含む)に関しては公安委員会規則等決定後に都道府県条例等にて決定されます。
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2015年06月17日

ダンス規制等に関する風営法が改正されました

平成27年6月17日開催の参議院本会議にて風営法改正案が可決成立しました。
今後1年以内に施行されます。
施行までの間に
・地域規制
・面積規制
・照度計測方法
・諸手続
等が政令等により決定される予定です。

1年後の施行までは現行法が適用されますので、現行法に基づいた営業等が必要となります。

今までの経緯や概要は
http://fuei-kaisei.com/
にまとめています。

改正に関するニュース記事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150617-00000045-jij-pol
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 14:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月13日

違法風俗店退去後の対策

大阪府警は繁華街のビルオーナーに対し、違法店舗の退去後は内装をスケルトンにするよう要請を行っているようです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150511-00000064-san-soci

違法風俗店は雑居ビルの1室に間仕切りを設け小さな小部屋があったり、シャワー室や小部屋内にはベッドがある構造です。
大阪府内においては府下全域で客に対して性的サービスを行う店舗型性風俗店が新規では認められておらず、違法な形での営業を行っている店が多数存在します。警察側は違法風俗店を順次摘発しているものの、その摘発されて空き部屋となった場所に再び違法風俗店が入居するケースが相次いでいます。
その原因の1つに、摘発されて空きテナントとなっても、内装がそのまま残されており、次に違法風俗店を行おうとする者がそのまま使えて出店コストを抑えられる事があります。また、違法風俗店の内装が残されているテナントビルでは、一般の入居者からすると内装を撤去する費用や時間が負担となり嫌がられる傾向があります。
この様に内装が残っていると他の営業を行う人が入り難く、違法風俗店は入りやすい状態になってしまいます。

内装を残した状態で繰り返し違法風俗店が入居している場合には、ビルオーナーも違法風俗店を幇助したとして処罰の対象とされるケースもあります。
大阪府警としてはビルオーナーに対して、違法風俗店が繰り返し入居しない様、内装のスケルトンを求める動きとなっています。
タグ:違法風俗店
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2015年04月28日

風俗営業許可申請の地域差

風俗営業許可申請は風営法に規定されており、風営法とは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」として全国で適用される法律として制定運用されています。
全国で適用される法律ですから、どの様な営業を行う際に許可が必要や、どの様な行為を行えば違反になる等は原則として同じです。
しかし、許認可手続となれば話は変わります。風営法に基づく風俗営業許可等の許可権限は各都道府県公安委員会にあり、その許認可権者によって許認可に関する細かな規定はことなります。
そもそも風営法が規制の対象としている「風俗」の意味とは「世俗」「風習」「文化」等を指しており、これらは各地域により当然異なります。その異なる習慣等に適切に対応すべく風営法では細かな規定は各都道府県の条例を設けさせ、さらに細かな許認可等に関わる判断は各都道府県公安委員会に委ねる事とされています。
また各地域により今まで発生してきた違反や事件等の再発防止の観点から運用方法を考えている部分もあり、各地域における運用差異は各地域の繁華街そのものが生み出したものであるとも言われています。


各都道府県により運用が異なる点の代表例をいくつか書きます。
・風俗営業許可取得までの期間
風俗営業許可に関しては行政手続法による標準処理期間を定める行政手続には馴染まないものとして、基本的には標準趣里機関の定めは行われない事とされていますが、各都道府県公安委員会においては許可までの目安期間を定めているケースがほとんどです。
風俗営業許可に関する許可期間の全国的な目安としては55日という考え方がありますが、同じ55日でも土日祝日を含んで計算する地域と除いて計算する地域があります。
また、許可の種別によっては45日とする等、異なる日数を定めている都道府県もあります。
さらに、都道府県により保健所での食品衛生許可手続中に風俗営業の申請が行えるエリア、食品衛生許可取得後でなければ風俗営業の申請が行えないエリアもあり、実質的にOPENできる状態を構築する期間が大きく異なります。
・申請書類や図面等
許可の申請には様々な書類や図面を添える事となります。これらの書類は全国統一的に内閣府令で定められてはいるのですが、やはり地域によって違いがあります。
書き方に違いがあったり、添付する書類に違いがあったりします。勿論内閣府令等で全国的に統一されているものはどの地域でも必要な書類となりますが、やはり地域事情に応じて各都道府県公安委員会が許可判断を行うに際して必要な書類が異なりこの様な事になっています。また、許可申請の事務的な流の違いから書類を1通のみ提出で可能な地域もあれば、複数の申請書を提出する地域もあります。
図面に関しては書類以上に地域差が生じています。これは各都道府県公安委員会により、風営法に定める構造設備要件の解釈に差があったり、検査の方法等に差がある事から生じています。
・構造設備要件の解釈
風俗営業許可の要件として重要である構造設備要件の解釈に関しても地域により差があります。その代表例は客室内の見通しに関する事です。
全国統一的に定められている事としては客室内に見通しを妨げる物を設置してはならず、その見通しを妨げる物とは高さが概ね1メートルを超える物とされていますが、この見通しを妨げる物とは何を示すかにおいての解釈に差異が生じています。また客室内にあるカウンターに関しても高さ制限の対象とする地域もあれば、カウンターの設置位置により違う判断をする地域、カウンターは見通し規制の対象外とする地域があります。
他にも1メートルを超えない衝立であっても客室内にあれば、衝立があればそれは客室そのものの区切りであると判断し、衝立の区画毎に最低面積規制の規定を適用する地域もあります。
・他行政との連携
風俗営業の申請は警察署を経由して各都道府県の公安委員会宛に行いますが、地域によっては消防や建築行政と警察が連携し許可審査を進める場合があります。これは営業所に対して公安委員会が許可をしたとしても、消防法や建築基準法に抵触しており、火災等が発生した場合に多くの人命被害を出さない様にする目的があります。過去にも繁華街においては何度も雑居ビル火災等で多くの被害が発生しています。
ただ風営法は安全等に関する法律でない事から、公安委員会は消防法や建築基準法に基づいた指導等を行う事はできません。また、風俗営業許可申請は行っても消防法や建築基準法に基づく必要な手続等を行わないといった営業者も存在し、安全性に問題が生じるケースが多くあります。
そこで、風営法に基づいた審査を行う公安委員会(実作業は警察)と消防や建築の行政が風俗営業許可時は連携するといった地域が多くあります。
しかしこの場合も手続の流れ等は地域によって大きく異なります。何故ならば風営法に基づく運用は各都道府県の公安委員会なので全国に47となりますが、消防や建築行政は各市町村により異なるので更にルールに差異が生じてきます。
地域によっては警察署に許可申請書類を提出する際に消防や建築に関する書類も同時に提出し、警察側から消防や建築の行政に書類が送られる場合や、申請者側が各行政に書類を提出する場合、更には検査は様々な行政期間が合同で行うケースもあれば、各行政が個別に行うケース等様々です。
勿論、風営法の規定にだけ則り、許可申請の手続においては他行政との連携を行わない地域もあります。


これらは一例に過ぎませんが、今まで営業を経験した方が新たな地域に進出する際等は、今までの地域と同じやり方では許可申請が行えない可能性がある事を認識する必要があります。それを知らずに店の工事、申請等の準備、開店日の設定を行うと大きな損害が生ずる場合があります。
これを読まれた方は風営法は特別に厳しく営業者にとって負担の大きい法律だと思われるかもしれませんが、実はこの様な問題は風営法に限らず多くの行政手続で生じています。
この傾向は地方主体の行政が進んでいく中で、より大きくなるとも考えられます。
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 02:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 風営法全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月09日

風営法のラブホテルと世間から見たラブホテル

日本全国にラブホテルと言われる施設は1万軒弱存在すると言われています。

そしてラブホテルは風営法においては店舗型性風俗特殊営業として定義されており、営業を行うに際しては公安委員会に対して届出を行う必要があります。
下は公安委員会に対して提出されているラブホテルの届出件数です。

平成21年3837件
平成22年3692件
平成23年6259件
平成24年6152件
平成25年6027件

風営法の届出件数が実態のラブホテル軒数に比べてかなり少なく見えます。無届の業者比率がかなり高いと見えます。実際にそうなのでしょうか?
実は風営法で定義するラブホテルと一般的に言われるラブホテルの定義には大きな違いがあります。
世間一般的にはカップルが性行為等を目的として利用する施設と考えられてるが、風営法では次の通り定義されています。

風営法第2条第6項第4号
「専ら異性を同伴する客の宿泊(休憩を含む。以下この条において同じ。)の用に供する政令で定める施設(政令で定める構造又は設備を有する個室を設けるものに限る。)を設け、当該施設を当該宿泊に利用させる営業

少しこれを整理すると
@主としてカップルが利用
A一定の建物
B一定の客室
この@〜B全てが揃った時に風営法のラブホテルとなるとされています。
カップルが性行為等の目的で主として利用していてもABに該当しなければ風営法としてはラブホテルに該当せず、法律上は単なるホテルとなります。これにより法律上はラブホテルとはされない「偽装ラブホテル」「類似ラブホテル」が問題となり平成23年に法改正が実施されABの定義見直しが行われました。この関係で平成23年に届出件数が倍増しています。
どういった部分がABに該当するかが法律上のラブホテルとなるかですが、
Aは食堂やロビーが狭い、フロント等が目隠しされている、カギを手渡しされずとも客室へ入れる等です。
Bは回転ベッドやガラス張りの浴室がある、SM等の設備がある、自動精算機がある等です。

http://fuei-kaisei.com/f_hotel.html
詳細はこちら

風営法のラブホテルと定義されれば主に以下の様な規制がなされます。
・出店時の立地規制
・敷地外での看板設置禁止
・年少者の立入禁止
法規制以外にも
・金融機関との取引で制限される場合がある
・求人や集客広告に制限がある

最近のラブホテルは回転ベッドを設置したりする等の卑猥なイメージの客室よりも、スタイリッシュな客室が増えており、利用者からも好まれる傾向があります。
また、昔は出入口が見え難い感じになっていたり、できるだけ従業員と顔を合わさない構造が好まれていましたが、最近では出入口もスタイリッシュであったり、フロントで従業員と顔を合わす事に抵抗を示さない利用者が増えてきました。
そうなってくると、AやBを設けなくともラブホテルの営業は可能になります。AやBを設けないという事は風営法に基づきラブホテルの規制を受ける事がなくなります。
その結果、風営法のラブホテルと世間から見たラブホテルの数が開きが生じてきます。また、規制を受けない関係から小学校の近所にラブホテルが建設されたり、ラブホテルの看板が設置される可能性も大きくなります。また、年少者が利用する事も法律的には可能となります。

平成23年の改正に際しては可能な限り全てのラブホテルを規制の対象としたい考え方と、規制の方法によっては一般のホテルまでが規制対象になってしまう部分で議論が繰り返され、結果として一般のホテルにまで規制が及ばない範囲の規制となりました。
議論の段階では休憩利用があるホテルはラブホテル等との意見もありましたが一般のホテルがデイユースプラン等を行っている事等から対象外とされました。
また、風営法によるラブホテル規制制定当初カップルが主として利用するホテルはラブホテルとすべきとの議論もありましたが、ハネムーン向けのホテル等がこれに該当し、大手旅行会社のハネムーンツアー等に組込めない等の問題があり、構造等の基準も設けられました。

平成23年に一旦増加した届出件数も24年以降から再び減少しており、今後も減少すると考えられています。
本来規制が必要なラブホテルのうち風営法の網から外れていくホテルが増えていけば、再び風営法規制見直しを行って規制対象の拡大を行うか、そもそもラブホテルを風営法で規制する必要があるのか等の議論が繰り返される日も近いと感じます。
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 15:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 性風俗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月22日

風営法における深夜遊興に関して

今ダンス規制に関する風営法改正が議論されている中で、現在風俗営業として規定されているダンス関連営業を削除し新たに特定遊興飲食店営業が定義されようとしています。また現行風営法において深夜飲食店では客に遊興をさせる事が禁止されていますが、この規定は削除される改正案となっています。
これらで用いられる「遊興」という言葉に関して改正後はどの様に解釈するかが、今回の法改正議論における山場の一つになっています。

改正後に遊興がどの様に解釈されるかの問題はありますが、現行風営法において禁じられている「客に遊興をさせる」とはどの様な内容として現行の解釈がされているかを先ず振り返りたいと思います。
・不特定多数の客に歌、ダンス、ショウ、演芸、映画その他の興行等を見せる行為。
・生バンドの演奏等を客に聞かせる行為。
・のど自慢大会等客の参加する遊戯、ゲーム、競技等を行わせる行為。
・不特定の客に対しカラオケを歌うことを勧奨する行為等。
現在この様な内容が例示されていますが、更に検討してみます。

「客に遊興をさせるに該当する」
・ダーツバーでハウストーナメントを開催
・ディーラーを配置してルーレットやトランプゲームをさせる
「客に遊興をされるに該当しない」
・ダーツバーで客が自らマシンに料金を入れてダーツをする
・カラオケボックスで客がリモコンを操作しカラオケを歌う
・スポーツバーでスポーツ中継のテレビを客に見せる
*なお、この解釈は具体的事案により異なる場合があります。
*ダーツやルーレットに関しては風俗営業許可(ゲームセンター営業)との問題は別途生じます。 http://fu-ei.info/10p.html

ここの判断基準は「遊興」と「遊興をさせる」の違いがポイントになります。現行風営法では単なる飲食行為以外(風俗営業に該当する行為は除く)は全て遊興行為と解釈しています。しかし風営法では「遊興」を禁じているのではなく、「遊興をさせる」を規制の対象としています。「ダンス」を禁じているのではなく「ダンスをさせる」を規制の対象にしている事と似ています。
ここでいう「させる」とは主に人がさせる事と解されています。客が自ら機械等を操作する場合は該当しないが店員が客を直接遊ばせる場合はこれに該当するといった考え方です。

そして今議論されている改正案においての特定遊興飲食店営業では、「設備を設け客に遊興させる」が対象とされています。
これは単なる「遊興」を対象としているのではなく、「遊興をさせる」と「設備を設けて」の両方が揃った状態を対象としています。
今回の改正案では深夜飲食店において「客に遊興をさせる」が禁止事項から外れる事により、設備等を必要としないゲーム大会等は深夜において何等の規制対象にも該当しなくなります。

「遊興」
「遊興をさせる」
「設備を設けて遊興をさせる」
この3つは遊興という言葉で共通していますが、議論の中ではこの3つの意味の違いを認識しておく必要があります。
ダンス問題においても「ダンス」と「ダンスをさせる」と「設備を設けてダンスをさせる」が混同し、例えばステージ等のスペースが一切存在しない沖縄料理店で客が踊り出す事も風俗営業として規制されているや、ダンスそのものが規制されているといった誤った認識が広まりました。

この先、改正議論が続く中で、皆が正しい認識を持って議論する事が重要となります。
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月12日

ゲイバーが無許可営業で摘発

警視庁保安課により東京都新宿区にあるゲイバーが風営法違反(無許可)で摘発されました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150310-00000528-san-soci

同店においては接待行為を行うにあたり必要となる風俗営業許可を受けず営業を行っていました。
風営法では客に飲食をさせ接待を行う場合は風俗営業許可が必要とされています。
接待行為には客との談笑の他、客と従業員がカラオケをデュエット等を行う事も含まれます。
また、接待行為は異性間に限らず、男性が男性に対して接待を行う場合も対象となります。

タグ:無許可 接待
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 17:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 社交飲食 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月06日

日本の風営法より厳しいシンガポール

シンガポールでは4月1日より夜間(午後10時30分から午前7時)まで公共の場において酒の販売と飲酒が禁止される事になりました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150203-00000014-fsi-bus_all

自宅での飲酒や許可を得ている飲食店での飲酒は可能です。

但し、許可といっても日本の場合ですと保健所において飲食店許可を取得すれば酒類の提供は可能ですが、シンガポールの場合はそう簡単ではないようです。
シンガポールの場合、
・飲食業ライセンス
・酒類販売業ライセンス
・エンターテイメントライセンス
が存在しています。
飲食業ライセンスは保健所の管轄ですが、残る2つは警察の管轄となっているようです。
飲食業ライセンスは衛生的な要件が備わっていれば許可されますが、残る2つの許可は地域の状況等に応じて許可がなかなか難しいとされています。
特に、お酒を出してダンスやカラオケ等の営業を行う場合はエンターテイメントライセンスが必要であり、こちらは新規で取得する事が極端に難しいと言われています。
取得できるにしても長期間の手続期間が必要となります。

日本の場合、酒を提供するだけならば保健所の許可だけです。
更に、深夜営業を行う場合は警察署で深夜酒類提供飲食店営業の届出を行います。
こちらは届出ですので、住宅地域等でなければ届出を行うだけで問題ありません。
更にダンス等をさせる場合は風俗営業許可が必要となりますが、場所や構造等の要件が備わっていれば2カ月程で許可取得は可能となります。

日本は「踊れない国」と言われていますが、シンガポールの場合は踊れない事に加えてお酒も飲めません。
これを見ると、日本の風営法はかなり優しいルールと思えてきます。
シンガポールは酒類販売等に対して厳しいルールがありますが、経済力は凄まじいものがあります。
規制を強化し治安を良くする事により経済力を向上させる方法は有効です。
シンガポールにおいて、この様に規制が厳しいのは犯罪発生を防ぐ目的です。
日本の風営法の第1条に書かれている目的は直接的な犯罪防止の観点ではありません。

http://fu-ei.info/mokuteki.html

にも関わらず、シンガポールと似たような実質的目的で規制を行う部分が時折生じています。
日本の場合は法の目的定義を再度明確にしたうえで、ルールの見直しを行う事が重要と思います。
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2015年01月22日

ダンス裁判は二審も無罪

1月21日、大阪高裁にて大阪市北区での風営法違反事件に関し、大阪地裁に引続き無罪の判決を下しました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150121-00000111-mai-soci

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150121-00000095-jij-soci

判決では男女が接触する様なダンスが法の規制対象であり、同店ではこの様な事実がなく風俗営業許可の必要な営業ではなかったとしました。
地裁に引続き今回の判決においてもダンス規制そのものは有効であるが、風営法規制対象となるダンスの態様は限定されており、同店はこの対象外であるとの考え方です。
この事は今後の法改正議論に対して様々な影響があると思われます。
もし、ダンスの種類が極限まで男女間のペアダンスに限定された場所は現行法でもクラブが風営法の規制対象外になる可能性もあります。昨年閣議決定した内容で法改正をしてしまえば、ダンスの態様に関係なく新たな規制の対象とされ営業に際して立地や構造の規制を受ける事になり、それであれば法改正そのものの必要性も検討される可能性もあります。
しかし逆にペアダンスに限定された場合は社交ダンス等は引続き規制対象とされてしまいます。このままでは高級ホテルでの社交ダンスパーティー等は引続き行えない状態となり、国際化に向けた流れに影響を与える恐れも生じます。
もし今回の判決が上告される事なく確定した場合、ダンス規制に関する法改正議論は新たなステージに向う事になるでしょう。

※現段階では判決は確定しておらず、法改正等も行われていない状況です。お店に関して現段階では従前からの行政指導等に従い営業を行う必要があります。
タグ:ダンス 無罪
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2015年01月21日

大手デリヘル経営者等逮捕

警視庁保安課により1月20日までに全国各地で店舗展開をするデリバリーヘルス店の経営者等21名が売春防止法違反(周旋)により逮捕されました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150120-00000131-sph-soci

同店において売春防止法により禁じられている買春行為を行っていたとの容疑です。

*デリバリーヘルスは風営法では無店舗型性風俗特殊営業として定義されています。
タグ:デリヘル
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