2011年05月13日

クラブの風俗営業許可申請について

客にダンスをさせ飲食をさせる営業は風営法2条1項3号の営業となり風俗営業許可が必要となります。
風俗営業の許可を取得するには大きく次の3つの要件をクリアしなければなりません。
・人的要件
・場所的要件
・構造的要件

人的要件に関しては細かい規定はありますが、大きくまとめると過去に大きな犯歴がない、営業能力がある(未成年者や成年被後見人等は能力がない)等が要件となります。

場所的要件に関しては各都道府県条例により詳細は異なりますが、住宅地等では営業が出来ないとか学校や病院の付近では営業が出来ないとなっています。

そして構造的要件があります。この営業の要件には次のようなものがあります。
・客室の床面積は1室につき66平方メートル以上あり、その客室床面積の5分の1以上がダンスのスペースが必要。
・客室の内部に見通しを妨げる様な設備(1メートルを超える衝立、椅子、テーブル、装飾等)を設けないこと。
・客室内の明るさを5ルクス以上にする事。
等があります。
http://fu-ei.info/1_3.html その他こちらを参考にして下さい。
なお、この要件は許可を行う為に必要な条件を定めたものであり、これに該当しないからといって許可が不要となるわけではありません。これら条件に適合しないからといって(例えば客室が小さい等)許可を取得せず営業を行っていると無許可営業となります。

基本的にはこの3つの要件をクリアすれば許可となります。
人的要件に関して要件が適合しない場合は、そもそもの問題として不可能です。
次に場所要件に関しては基本的に繁華街であれば要件を満たす可能性は高いです。特に大阪ではキタやミナミにおいては周辺に学校等があっても営業が出来る地域が定められています。
http://fu-ei.info/p_r.html 人的要件と構造要件の参考にして下さい。

一番問題となるのは構造要件です。
特に3号営業の場合は66平方メートルという基準をクリアする事が絶対条件となります。この66平方メートルは1室あたりの面積ですので、隣の部屋(完全たる壁による仕切りでなくとも、1メートルを超える仕切り等が間にある場合はそれを別の部屋と看做す)を足して66平方メートルを確保するなどはできませんし、あまりにも客室内の見通しが悪い場合も認められません。
そしてこの66平方メートルという計算も厳しく審査されます。特にギリギリの状態で申請を行った場合に警察側の厳しい目線で面積を再確認した結果面積が満たないとなれば不許可になります。66平方メートルはあくまでも床面積な関係から、実際に床面でどれだけの面積になるかがポイントです。例えば壁の足元が少し膨らんでいる場合は壁の上部で測定するより床の面積で測定するほうが面積が小さくなります。また客室内に大きなスピーカー等を置いた場合も、そのスピーカー上に客が乗るわけでもないので、そのスピーカーの大きさ分を客室から差引いて考える事もあります。
また66平方メートルを超える客室が営業所内に1ヶ所あったとしても、それ以外に客の利用するスペースがあり、それが66平方メートルに満たない場合は要件を満たす事が出来ません。
さらにVIPルームは認められません。(これは3号に限らず2号等でも同様です)
今から新規で店内をレイアウトして工事を行い許可取得をする場合は基準に合わせていけば問題ないのですが、従前から営業している店舗で許可を取得する場合はこれら基準を満たしていない事が多くなっている現状があります。

そしてこの3大要件以外に問題が生じるのが家主との問題です。
風俗営業許可を取得するにはそこの家主(不動産の所有者)から使用承諾を得る必要があります。
これも3号に限らず2号営業等でも行われる事なのですが、2号の営業(ラウンジ等)を行う不動産の場合は家主側としても元々風俗営業許可を借主が取得するものという認識があるので承諾書を問題なく書いてくれるのですが、3号営業(クラブ)の場合は従前からその様な承諾を行っておらず、今頃になって許可の為の承諾をとなかなか書いてくれない事案が多発しています。

これら様々な要件がクリアできる状態となれば、許可申請に必要な書類等を作成する必要があります。
必要書類にも様々ありますが、基本的には要件を満たしている事を自ら疎明する為の書面となります。
人的要件ならば申請者や管理者の身分関係書類。
場所的要件に関しては周辺の地図(住宅地図に申請場所と周囲の学校や病院を明記、さらに用途地域毎に色分け)や用途地域を証明する資料、周辺の学校や病院の一覧等が必要となります。
構造要件に関しては基本的に図面を添付します。この図面は内装工事等に用いる図面は使用できません。通常の工事用図面ですと、風俗営業許可に必要な情報が不足している割に風俗営業許可にとって不要な情報が多々入っています。
風俗営業許可申請用の図面を作成して提出する必要があります。
あとは建物に関する情報(登記事項証明、検査済証、賃貸契約書等)を添付して提出する必要があります。

これらが揃ったら警察署窓口に申請となります。
警察署でも風俗営業を取扱う担当者は少ないので事前に連絡してアポを取ったうえで出向く必要があります。
そして申請後は検査があり、特に図面と現場の照合が行われます。ここでの検査は寸法が1CM違っても指摘されます。
そして申請から1ヵ月半〜2ヵ月(地域や許可の種類により多少異なります)で全ての内容に問題がなければ許可となります。

許可申請手続きに関しては行政書士が代行して行うケースが一般的になっています。
また、風営法の現場レベルの運用は都道府県により大きく異なる事が多いので、その営業所がある都道府県の行政書士が代行する事がベストとなります。

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大阪市北区梅田1-1-3大阪駅前第三ビル1201
行政書士雨堤孝一事務所
http://www.amazutsumi.jp/
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2011年03月30日

クラブの風営法違反による摘発と許可取得

3月28日に大阪ミナミでダンスクラブ2件が風営法違反(無許可営業)で検挙されました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110329-00000029-san-l27

昨年12月初旬、今年1月後半、そして今回と3回で5件の摘発がありました。
昨年末から約2ヶ月弱の間隔で摘発が続いています。(風営法の取締りを行う場合は調べの関係等でこの位の周期が多い)
この摘発がいつまで続くのかと思われる方も多いと思いますが、無許可のクラブがある限りこの位の間隔で摘発が続くと思います。

「何故踊るのに許可が要るの?」「深夜に何故踊れない?」「風営法反対!」
と思われる方が多いのも事実です。
この議論は大いにすべきであり、世の中全体が見直すべきと判断すれば見直しが行われます。
あくまでも日本は民主主義の国家ですから。
ただ現状は今の風営法が国内においては定められたルールです。

しかし法の良し悪し議論は立法上の問題であり、警察の様な法を執行する機関には議論の余地はありません。
極論を言えばどんな悪法でどんな不条理な法があったとしても、警察などはそれを基に取締る義務があります。
ただ警察も多くの事案を対処しており全ての法違反者を一斉に検挙できないのも現実です。
そういった中でダンスクラブは長期に渡り検挙されていなかった事実もありますが、だからといって無許可営業が合法化されていたわけではありません。
昨年12月にこの業種に対して摘発を開始した以上は、ある程度その地域において違反者がなくなるまで継続すると思われます。
また警察としては昨年より多くの店に営業許可取得の指導や警告を行っている経緯もあり、その指導や警告を行った店が許可取得を行わず営業を継続している場合は、立場上取締りを行うしか警察としては手段がありません。
風営法も現状国内において有効な罰則を有する法律ですので、警察官が違反店をみて何等措置を行わず放置する事は犯罪を見過ごす結果となります。
これ以上クラブで逮捕者を出さない様にするには早急に許可を取得するしか方法がありません。
当然許可を取得すれば営業時間の制限等は発生しますが、現状の法律で定められている以上はそれを先ずは守るしかありません。
現実的に様々な問題で許可を取得できない場所等もありますが、これも法律的に許す規定はありませんので言い訳にならないのも現実です。
法の良し悪しを議論して仮に見直しがされるとしても数年は必要になります。
今はこれ以上逮捕者を出さず法を遵守した営業を行う必要があります。

また、一度無許可で逮捕され有罪となった者は、その後5年間は許可を取得できません。
その場合に自らが名義とならずに別の者の名義で許可を取得しようと考える方もおられますが、他の業種で同様の手法を用いて許可を取得した後に名義貸しで検挙される事例もあります。


*一般的なクラブは風営法2条1項3号の営業となり許可が必要な業種となっています。
風営法の対象業種一覧(参考)
http://fu-ei.info/index.html#ti
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 00:03| Comment(0) | クラブ問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月04日

クラブ摘発の風営法的根拠

昨年から続くクラブの風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、風適法や風営適正化法と略す事も)違反による検挙の法的根拠を整理してみます。

1.クラブの定義ですが、
法2条1項3号
「ナイトクラブその他設備を設けて客にダンスをさせ、かつ、客に飲食をさせる営業(第1号に該当する営業を除く。)」
と定義されています。
(「設備を設けて」「ダンス」「飲食させる」の定義はここでは省略します。)
これによりクラブは法2条1項3号の営業と定義付けされます。
因みに飲食をさせない場合は法2条1項4号、ダンス+飲食+接待となる場合は法2条1項1号の営業となります。

2.法3条で
「風俗営業を営もうとする者は、風俗営業の種別(前条第1項各号に規定する風俗営業の種別をいう。以下同じ。)に応じて、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)の許可を受けなければならない。」
とあり、クラブは許可を取得する事が義務付けられています。

3.法2条2項で
「この法律において「風俗営業者」とは、次条第1項の許可又は・・・」
とあり、クラブは「風俗営業者」と定義付けされます。

4.法13条では
「風俗営業者は、午前零時(都道府県が習俗的行事その他の特別な事情のある日として条例で定める日にあつては当該事情のある地域として当該条例で定める地域内は午前零時以後において当該条例で定める時、当該条例で定める日以外の日にあつては午前一時まで風俗営業を営むことが許容される特別な事情のある地域として政令で定める基準に従い都道府県の条例で定める地域内に限り午前一時)から日出時までの時間においては、その営業を営んではならない。 」
としてクラブの営業時間は原則午前0時、一部の地域等では午前1時までと規定されてます。
因みにこの法13条はクラブだけに適用されるのではなく、他の風俗営業者(キャバクラ、ホストクラブ、麻雀店等)にも適用されています。

ここまでがクラブと風営法の関係です。
今回の摘発は2の部分である許可取得を行っていなかった事が原因であり、無許可営業での摘発となっています。
クラブが深夜に営業しているとかの問題以前に許可取得を怠っていたとしての検挙になりました。

もし許可を取得していた場合で、深夜1時以降に警察が来ていれば時間外営業としての処罰を受ける事になっていました。
風営法で一番重たい罪は無許可営業です。もちろん営業時間に関する事も法律ですから厳守すべき事ですが、時間外営業の場合はいきなり身柄を拘束されるような事態には陥らなかったとも言われています。

少し例えが悪いかもしれませんが、どうせスピード違反をするから車の免許を取らず無免許で運転したという事と同じです。
法律が時代錯誤だとの声もあがっていますが現状有効な法律ですから、先ずは店を開ける際は必要な許可取得は絶対に行う必要があります。

そして現行法を厳守したうえで、規制緩和の要求を行う事が将来的にみて有効的な手段だと思います。
さらに風営法の規制緩和がもし行われるとした場合、クラブ営業を法の対象から完全に外す事は世論の大多数の同意(全くクラブ等に興味のない方達を含めて)を取り付ける事が難しいと思います。
逆に風営法13条にある特例地域等における深夜1時までという部分に対して緩和を求める事が現実的とも言われています。この規定の趣旨は原則0時までである風俗営業の時間規制の中で、繁華街等では実情に合わない事から出来た規定とされています。なので、昨今の繁華街事情が年々変化している事を根拠にこの1時規制を変えたならば法の趣旨に反する部分が少なくなります。


*「設備を設けて」「ダンス」「飲食させる」の定義は後日書きます。
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 00:45| クラブ問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月01日

クラブが何故今摘発されるのか?

またクラブが風営法違反「無許可」で摘発されました。
何故今クラブが相次いで摘発されるのか?

そもそも風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法、風適法、風営適正化法等と略す)において許可が必要とされているにも係らず、許可を得てないので検挙されたという話ですが、この様な営業はかなり以前から行われていましたが何故今?と思われている方が多いのも事実です。
その原因として考えられる事が諸説ありますのでまとめてみます。
(注)この内容は自分の私見であるうえ、短時間で書き上げている関係上、文脈に乱れがある事や、内容に強行的な考え方の部分もありますがご了承下さい。

1.薬物説
クラブにおいて薬物汚染があるという噂が当局に流れた結果、その浄化活動の一環として摘発されたという考え方です。実際にクラブに薬物があったか無かったかは別として、そういう噂が世間に広がっているという事実はあります。一部の警察官の中ではこれが理由と語っている方もおられます。

2.近隣通報説
地域住民から騒音等による通報があったという考え方です。これは警察の特徴でもありますが、法に反する行為があっても全てを取締る事は出来ません。でも通報があれば優先的に処理をします。例えば、路上駐車している車の横を警察官が素通りする事はよくあります。でも通報が入ればわざわざそこまで出て行って駐車違反として処理します。

3.方針説
風営法に限った話ではありませんが、あえてここでは風営法に限定して考えますが、風営法の対象業種は沢山あります。今まででもそうなのですが、風営法の取締りはある程度業種を絞って暫くの間は同じ業種を徹底的に取締ります。大阪では過去にはホストクラブが集中的に無許可営業や深夜営業を取締られて、1年の間に100件以上の店が新たに許可を取得したり、深夜の営業を中止して2部制営業を行うきっかけになったことや、セクシーキャバクラが集中的に取締りを受け、有名店が一斉に閉店に追い込まれる事がありました。

4.取締怠慢改善説
クラブの無許可状態は長年放置されてきたとも言われています。それを突然1〜2件摘発した事により、世間は今更という疑問を投げかけました。また世間は風営法に対する疑問を抱き規制緩和を求め始めました。しかし警察の仕事というのは本来その法律が良法でも悪法でもその法に反している者が現れれば当然にそれを正すべく取締りを行う義務があります。警察が長年放置していた事を世間が騒げば、警察が義務を果たしていなかったとの指摘を受ける事にも繋がります。また、現状でも違法店が残っているのなら、これを取締りしなければ未だ義務を果たしていない評価に繋がります。
警察当局としては警察が今まで放置してきた事を騒げば、逆に今取締りを強化しなければ立場が悪くなるという考え方です。
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 00:09| クラブ問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月26日

風営法とクラブの問題に関して

風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)には様々な業態の規制があります。
風営法というと、「フーゾク」といった性風俗のイメージが強いですが、風営法上の風俗営業とは社交飲食店や遊技場を指し、「フーゾク」は性風俗特殊営業と区別されています。

まだ、未完成のHPですが業態一覧があるので参考に↓
http://fu-ei.info/
「風俗営業」(許可制)
接待飲食等営業
・法2条1項1号 キャバーレー等
・法2条1項2号 クラブ、ラウンジ、キャバクラ等
・法2条1項3号 ナイトクラブ等
・法2条1項4号 ダンスホール等
・法2条1項5号 低照度飲食店
・法2条1項6号 個室飲食店
遊技場営業
・法2条1項7号 麻雀店、パチンコ店
・法2条1項8号 ゲームセンター
「店舗型性風俗特殊営業」(届出制)
・法2条6項1号 ソープランド
・法2条6項2号 個室ファッションヘルス
・法2条6項3号 ストリップ、ヌードスタジオ、試写室等
・法2条6項4号 ラブホテル、レンタルルーム
・法2条6項5号 アダルトグッズ販売店
・法2条6項6号 政令にて定める営業(平成23年より出会い系喫茶)
「無店舗型性風俗特殊営業」(届出制)
・法2条7項1号 デリバリーヘルス、ホテルヘルス
・法2条7項2号 アダルトグッズ通販
「映像送信型性風俗特殊営業」(届出制)
・法2条8項 アダルトサイト
「店舗型電話異性紹介営業」(届出制)
・法2条9項 テレフォンクラブ
「無店舗型電話異性紹介営業」(届出制)
・法2条10項 ツーショットダイヤル
「接客業務受託営業」(届出制)
・法2条11項 接客業務受託営業
「深夜飲食店営業」
・法32条 深夜0時以降に営業する飲食店
「深夜酒類提供飲食店営業」(届出制)
・法33条 居酒屋、バー等

この中でクラブ営業(ダンスを伴う営業)は法2条1項3号となり、許可制の営業となります。
これら風営法に規定されている業種の営業を行うには許可や届出が必要となります。
クラブに関しても当然に許可が必要となります。
だからと言って、クラブは悪い営業ではありません。
定められた手続を行えば堂々と営業が可能という事です。
最近問題となっているホテル等での一時的なイベントにおいても、しかるべき手続を行えば理論的には営業は可能です。(実務的には会場の検査等を受ける必要があるので、会場を占有する期間が長期間になる等の問題が残る・・・)

そもそも風営法の目的は
・善良の風俗と清浄な風俗環境を保持
・少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止
である事から、営業時間や営業場所に対して制限を設けていいます。
青少年環境に関しては当然の事であり、18歳未満の立入を厳しく制限しています。(ゲームセンターを除く)
もう一つの目的である「善良の風俗と清浄な風俗環境を保持」により営業時間の制限等があります。
クラブのファンの方等からすれば、何で深夜に営業をしてはいけないのだと思う方が多いと思いますが、元々深夜というのは犯罪の発生も多い事や、周辺住民等の問題もあっての規制と思われます。
また、日本国内における治安が以前より悪化の傾向があれば、深夜営業等に関する緩和が出来ないのも現実の問題と思われます。

何故「踊る事が風営法?」とも言われていますが、これも踊るがいけない行為という意味ではありません。
実は風営法の規制対象業種には大きな共通点があります。
それは、その業種が好きな人にとって「楽しい」、反対の人からは「嫌だ」という感覚がある業種です。
物事は何でもそうですが、一方に大きな影響があると、その逆方向の影響も生じます。
という事は、楽しい反面、そうは思わない人の感情も大きくなるのです。
風営法はその様な状態の調和を図る機能もあります。
風営法規定業種には「歓楽的雰囲気を醸す(社交飲食)」「射幸心を煽る(遊技場)」「性的好奇心を・・・(性風俗)」等の要素が含まれている事が対象となっています。
これら全ての業種を風営法では一切の否定をしていません。
全ての業種を肯定したうえで、その反面で起こりうる防止する役割を持っています。

確かに今の風営法では規制が厳しすぎるとの声も大きく、緩和を求める声があります。
ただ緩和を求めるならば、先ず遵守が必要です。
今までの規制緩和の流れを見ると、先ず業界全体が法令順守を行っている事が条件となります。
全体で法令順守をきっちり行い、その後に規制緩和を求めるのが一番の近道です。
さらに業界が周辺環境の向上を目指す活動も必要になってきます。

では規制緩和等が行われるまではどうすればいいのかですが、現在の風営法の範囲内で最大限の努力をする事が必要です。
風営法には細かなルールが数多くあります。
正直な話、私が依頼を受けて店を拝見させてもらうと多くの店で何箇所もの風営法違反が見付かります。先ずは守れる部分を徹底的に修正します。(細かい内装や備品の配置から広告物の表現、表示方法、料金表の関係や照明の関係等)
当然ですが守れる部分ですら守らないのであれば、警察等の心象はかなり悪くなります。

次にもっと風営法をよく研究して営業内容を再考します。
ここで大事な事が、警察は提案やアドバイスをしてくれる機関ではありません。
基本的にはしっかりと営業者側で法律を理解して営業内容を構成して、その結果をもって警察署に最終的な伺いと申請を行う必要があります。
ただ、注意点として風営法を理解する際に、単に風営法そのものだけを読んでもなかなか理解ができません。逆に誤った解釈にて覚えてしまう危険性もあります。
また、最終的な警察署への申請段階になると各都道府県により大きく取扱が異なりますので、風営法に関してはその地域に精通した専門家に相談する事をお勧めします。
ちなみに私のカバーエリアは大阪府です・・・お隣の京都や兵庫の手続や細かい相談はお受けしていません・・・
何らかのイベントや店を始める際は事前にコンプライアンスに関する検討が必要です。
最近は企業においてコンプライアンスが重要視されています。その法律が良いとか悪いとかは別として、現状において有効な法律であれば、罰則の如何等問わず遵守する事が重要です。
また、営業開始に先立って手続等が必要になるわけですが、これにはある程度の期間が必要となります。
是非、早め早めの検討をお勧めします。

話は戻って風営法は各種犯罪やトラブルを未然に防ぐ要素が大きく働いています。
年少者問題・売春・薬物・賭博・暴力・外国人犯罪・ぼったくり等の事案は風営法に規定されている業種に関連しているケースが多い事は現実と思います。
皆でこれら事案の撲滅に努めれば風営法の目的も縮小していくわけです。
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 23:10| クラブ問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月10日

ダンスクラブと風営法

最近、ダンスクラブの摘発が東京や大阪で相次いでいます。
風営法では第2条第1項第3号に「ナイトクラブその他設備を設けて客にダンスをさせ、かつ、客に飲食をさせる営業」と規定があり、これに該当する業種は風俗営業許可を得る必要があります。
もし客に対して飲食を提供しないのであれば第2条第1項第4号、客に対して接待を行うなら第2条第1項第1号の営業となります。
許可を得てないで営業されている方の多くは、許可を取得すると深夜0時(地域によっては1時)以降の営業が出来なくなると言われる方がおられますが、これは営業時間を拡大させる為の方法にはなりません。
少し例えが悪いですが、車を運転して速度規制を守りたくないから無免許で運転をしようみたいな考え方と似てしまうと思います。
これに類似した話が数年前までホストクラブの業界で起きていた時期があります。ホストクラブは第2条第1項第2号の営業になりますが、ホストは深夜みたいな習慣があり、一部の地域では時間外営業の取締を恐れて無許可で営業している事がありました。しかし無許可営業での検挙が相次ぎ結果として皆さん許可を取得する事に業界が変化していきました。
この様にクラブの業界においても無許可営業の撲滅は必須になってくると思いますので、許可を得てないお店は早急に許可を取得する必要があります。
ただ、許可は誰でも何処でもそんな店でも得られるわけではありません。許可を取得するには人的要件、場所的要件、構造要件の3つ全てをクリアする必要があります。
人的要件に関しては過去の犯歴等が関連してきます。
場所的要件に関しては周辺に学校や病院等の施設があると営業出来ない事があります。
構造要件に関しては店内に見通しを妨げる設備がない(1Mを超える仕切り等)、客室(飲食及びダンスのスペース)が66平方メートル以上必要等の基準があります。
もしこれらがクリア出来ないようでしたら許可取得はできませんので、場合によっては移転、内装の変更が必要な場合もあります。
また、ダンスクラブのみならず、内容によってはライブハウス等もこの営業に含まれてきますし、第2条第1項第8号の営業となるダーツバーも場合によってはこのクラブと同様の問題が生じてきます。
該当するお店の方は早急な対応をお奨めします。
ラベル:クラブ 深夜
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 11:50| クラブ問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする