2016年02月21日

風営法改正によるダンス規制の違い

平成28年6月23日に施行される改正風営法と従来の風営法においてダンス規制はどの様に変わったのでしょうか。

改正前の風営法においてダンス営業は男女間の享楽的雰囲気が過度に渡る恐れがあるとして風俗営業として規定されていました。
改正後はこの規定は削除されダンス営業が男女間の享楽的雰囲気が過度に渡る恐れのある営業としては規制されなくなり、ダンスをさせる営業は原則として自由になりました。

しかし、深夜に営業を行う場合には従前より存在する深夜に遊興をさせる事を禁ずる規定に抵触します。この深夜客に遊興をさせる事を禁ずる規定は夜間に関し本来睡眠の時間である事や、夜間長時間に渡り盛り上がる事により秩序の乱れが生じる可能性がある等の理由から規制されています。改正前の規定では深夜飲食店(酒類提供の有無を問わず)において客に遊興させる事を禁じており、これを認める規定は一切存在しませんでした。
今回の改正においては深夜飲食店(酒類提供無し)における遊興をさせる行為に対する制限は撤廃され深夜酒類提供飲食店に限り客に遊興をさせる場合のみを規制の対象としました。そしてこの制限は特定遊興飲食店営業として許可を取得する事により除外され深夜酒類を提供しながら客に遊興をさせる事が可能となります。

特定遊興飲食店営業の許可取得には厳しい地域制限があり、繁華街の中心部といった限られた地域においてのみ可能です。それ以外の地域においては従前風俗営業として行っていた営業が、風俗営業の規制を外れ単なる飲食店としてダンスを行う事が可能となります。但し営業可能時間は従前と同様に午前0時までとなります。
繁華街中心部において従前より風俗営業を行っていた営業は、改正後も風俗営業として営業を継続する(低照度飲食店)事も可能ですが営業可能時間は従前と同様に午前1時(繁華街中心部でも午前0時の場所もあり)までとなります。また、特定遊興飲食店営業の許可を取得して営業を行う場合には照度基準が最低5ルクスから10ルクスに引き上げられる事による改修工事等を行った後に許可取得を行い、営業は原則として24時間いつでも可能になります。(条例により営業禁止時間が設定される地域もあり)

今回の法改正のポイントとしては
・ダンスは男女間の享楽的雰囲気が過度に渡る恐れのある営業では無いとされ「風俗営業」ではなくなり、法律が規制する対象ではなくなった。
・深夜飲食店において遊興をさせる行為は酒類の提供を伴わない限り規制の対象外となった。
・深夜飲食店において酒類を提供し遊興をさせる営業は原則として従前通り禁じられているが繁華街中心部等一部地域では特定遊興飲食店営業の許可を取得する事により可能となった。
・従来深夜飲食店において遊興をさせても刑事罰を伴わなかったが、深夜酒類を提供する飲食店において許可を取得せず遊興をさせた場合は無許可営業としての刑事罰が設定された。

なお、今回の法改正においては「遊興」の定義について議論の対象となっていますが、遊興の対象となるダンスは改正前のダンス規制よりも広範囲な物になります。従前のダンス規制は男女間の享楽的雰囲気が過度に渡る恐れのあるダンスが規制の対象であった事により、例えば女性アイドルが盛り上げて客は男性ばかりのホールにおいて客にダンスさせる営業は風俗営業としてのダンスとして取扱われませんでした。しかし、この様な営業においても深夜に行う場合は深夜飲食店営業における客に遊興をさせる事を禁じている規定には抵触し、改正後においても特定遊興飲食店営業の許可を取得しない限り深夜帯に酒類を提供してこの様な営業を行う事はできません。
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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