2015年08月21日

風営法改正によるダンス営業以外への影響(2)

ダンス規制問題による風営法改正案が平成27年6月17日に可決成立しました。
今回の改正はダンス規制の見直しによる部分が中心となっていますが、それ以外の部分においても改正点や影響を受ける部分があります。
ダンス営業以外への影響点を数回に分けてご紹介します。

2回目は「深夜遊興」

改正前の風営法では深夜における飲食店営業に関して、深夜客に遊興させる事を禁じていました。
これは「深夜酒類提供飲食店」等の酒を出す飲食店に限らず深夜に営業する飲食店全てに適用されていた規定です。
ここでいう「遊興」とは
・不特定多数の客に歌、ダンス、ショウ、演芸、映画その他の興行等を見せる行為。
・生バンドの演奏等を客に聞かせる行為。
・のど自慢大会等客の参加する遊戯、ゲーム、競技等を行わせる行為。
・不特定の客に対しカラオケを歌うことを勧奨する行為等。
等が警察庁が出している解釈運用基準にて示されています。
これらは客が自ら遊ぶ事をまでを禁じているのではなく、店側が積極的に遊び興じさせる事を対象としていました。
これに違反した場合は営業停止等に行政処分の対象となります。

今回の風営法改正において深夜飲食店において遊興をさせる事を禁じる規定は削除され、
深夜飲食店において客に遊興させる事は原則として自由化されました。

しかし、これには例外があり、
深夜客に遊興させる店で酒類を提供する場合は「特定遊興飲食店」となり、許可制の営業となります。
また、今回の改正により客にダンスをさせる行為は客に遊興させる行為の一部と解される事となりました。
この規定に反し、酒を提供しながら深夜客に遊興させる営業を無許可で行った場合は、懲役刑や罰金刑等の刑事処分の対象になります。


禁止行為だけで観点で考えれば改正前は、
・「深夜」+「飲食店」+「客に遊興させる」
この3つが重なる行為は一切禁止。

改正により
・「深夜」+「飲食店(酒なし)」+「客に遊興させる」
この場合は完全自由化
・「深夜」+「飲食店(酒あり)」+「客に遊興させる」
この場合は許可制となり、許可取得ができれば規制緩和となり、
許可が取得できない場合は従来通り禁止となります。
この観点で考えると改正前より規制部分が少なくなっている事から規制緩和であると考えられます。

しかし観点を変えれば、従前は違反しても刑事罰無し(行政処分はあり)から改正により違反した場合は刑事罰の適用となり規制強化とも考えられます。
ダンスに関してのみ考えれば改正前は風俗営業であり深夜の営業を行えば違反となっていましたが、改正により特定遊興飲食店となれば営業の自由度は大きくなりました。
ダンスに関係ない営業にとっても酒が無ければ深夜帯の自由化に繋がり、酒の提供があった場合でも許可制で営業が可能となり規制緩和と捉える事ができますが、罰則の観点で見れば刑事処分なしから刑事処分ありへの変更であり大幅な規制強化であるとも考えられます。


他にもダンス営業以外で法改正の影響を受ける部分はありますので、今後も引続きこのブログでご紹介します。


1回目の「営業時間」
http://fu-ei-hatena.seesaa.net/article/420919457.html

ラベル:遊興 規制緩和
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 02:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 法改正 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック