2011年11月06日

音楽やダンスのイベントを行うには

音楽やダンスのイベントにおいては風営法が色々と絡んでくる場合があります。
風営法が良いのか悪いのか、風営法の目的は等という事は後回しとして、ここでは現行法である風営法という法がある中でこれらイベントを行う場合に考えなければならない事を先ず書きます。

先ず、風営法の対象になる行為には大きな前提が一つあります。風営法の正式名称は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」で、この中で大事な部分として「営業」です。この法律は「営業」に対して適用されるものであり、豪邸の主が知人友人を多数邸宅に招いてダンスパーティーを行うなら何等規制を受けるものではありません。
では、イベント入場料は無料にしてドリンク代は別途必要にしてはどうでしょう?
他にもイベント入場料は無料で会場代を人数で割って実費部分だけ来場者から貰ったらどうでしょう?
イベント入場料は無料で来場者には一定額の寄付を必ず行ってもらってはどうでしょう?
イベント入場料は来場者の気持ち次第で勝手に箱に入れて貰ったら(入れない人もOK)どうでしょう?
これらは全て営業性が有ると考えられます。どんな形であれ主催者は金銭を受取っています。結果として主催者は赤字でしょうが通常ビジネスでは赤字という事は十分に有り得ますので理由にはなりません。
では、入場料は無料にして会場の入口を出た所くらいで別の人がドリンクの販売をイベント用に行えばどうでしょう?
これも営業性が有ると考えられます。主催者は金銭を得ませんが、主催者がイベントを行うことが原因で他の者が金銭を得る事となり結果として営業行為が発生します。
逆にこの方法に営業性が無いと判断出来るようならば風営法逃れは多数発生していると思います・・・
ただ、通常はフィーが発生したりドリンクを販売するので営業性があるとして風営法の対象になる事が一般的です。


次に「ダンス」と風営法です。
現在の風営法では客に対してダンスをさせる場合は法2条1項3号又は4号の営業に該当します。ここでの定義は「設備を設けて客にダンスをさせ」となっています。
よくある質問で、店側は客に踊らせているつもりはないが、客が勝手にユラユラしだした場合はどうなるのか?があります。これに関して風営法では設備を設けがあり、踊らせる設備を設けていて客が踊っていた場合は客を踊らせたとして扱われます。
ダンスの設備とはどの様な状態を指すかですが、お立ち台やステージを設ける場合は当然ですが、椅子やテーブルを設けていない状態のスペースがあればダンスをすべく設備として看做しています。ダンスが出来るスペースがあって、客に対してダンス禁止等の指示を行ってたとしても結果客が勝手にダンスをしても営業者側の責任となります。
逆に椅子やテーブルが密に配置されていて通常踊るような事が出来ない状態であれば客を踊らせたとはなりません。
この様にダンスが出来る設備(スペース)を設けて営業する場合はダンス営業になると考えて、風俗営業許可の取得が必須となります。許可を取得しない場合は無許可風俗営業として処罰されます。
また、ダンスを伴う営業として風俗営業に該当する場合は深夜の営業は禁止されています。時折、風俗営業許可を取得したら深夜営業に制限が発生するので許可を取得しないと考えられる方もおられるのですが、これは車の運転免許を取得しても道路に速度制限があるし違反すれば免許停止等もあるからと言って無免許で車に乗ると理屈は同じ事になります。
よってダンスを伴うイベントを行う場合は風俗営業許可を取得し深夜以外の時間帯で行う必要があります。
(但し、許可取得には長い時間を要しますので1日限り等のイベントで許可取得は現実的に難しい部分はあります)


最後に音楽です。
ステージで演者が生で客に音楽等を披露する場合で検討してみます。
この様な行為は通常は風営法の影響を受けません。しかし、ドリンク等を提供する場合は変わってきます。
ドリンク等を提供する場合はそのスペースは飲食店の扱いを受けます。そして深夜に行う場合は風営法32条の深夜飲食店となり各種規制を受けることになります。
その規制の中で深夜客に対して遊興をさせる事を禁じる規定があります。(遊興の詳細はhttp://fu-ei.info/term.html#yuukyou
その結果、飲食を伴う場合は深夜以外の時間で、飲食が伴わない場合は深夜でも可能となります。

結論として深夜に行うことは現状の風営法の中ではかなりハードルが高い状態となります。
深夜以外の時間帯で風俗営業許可を適正に取得した店舗で行う事が最良となります。
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 23:55| Comment(2) | クラブ問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
時々風営法の事で,ココに来ます。イベント開始の時間はともかく終わりの時間12時で風営法許可を取ってないのですが,ダンスを提供してるのですが違反ですか。ライブなら大丈夫なのでしょうか
Posted by 圴 at 2011年12月14日 00:10
時間を問わず客にダンス可能な設備(スペース)を提供してダンスをさせている場合は風営法2条1項3号又は4号の営業となり風俗営業許可が必要な営業となります。ライブであるか否かも基本的には関係ありません。そのダンスに関する部分が風営法に抵触するかだけで判断されます。
よくライブ営業になっていれば風営法は関係ないと言う方もおられるのですが、風営法は他の法律を打ち消す事もありませんし、打ち消される事もありません。
一般的な考え方としては風俗営業許可が必要な事例と思われますが、最終的にはお店の構造状態やイベントの状態等により異なってくる場合もありますので、地域の専門家等に個別具体的な相談をすることをお勧めします。
Posted by 雨堤孝一 at 2011年12月15日 01:05
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