2020年08月30日

コロナ対策と風営法の関係

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点で飲食店においては感染防止対策を強いられている状況が続いています。

今回は行政書士雨堤孝一がコロナ対策と風営法の関連について書きます。

飲食店におけるコロナ対策では検温、手指消毒、換気等様々なものがありますが、一番苦慮されているのがソーシャルディスタンスです。人と人の距離を確保するか、人と人の間に飛沫防止の対策を講じる事となります。限られた店内スペースで人と人の距離を大きく確保すれば店としての集客人数を大幅に減らす事となり売上の大きな減少に繋がります。これを少しでも防ぐには人と人の間に仕切を設けて飛沫防止対策を講じる事となります。

その際に注意して頂きたいのが風営法です。接待を伴ったり深夜において酒類を提供する営業で無ければ、そもそも風営法の対象店舗では無いので関係無いと思われる方も多いですが風営法の第2条第1項第3号では区画席飲食店が定義されており、1つの客室が5平方メートルに満たない場合は風俗営業に該当するとされています。飛沫防止とはいえ5平方メートルに満たない小さな個室を設けて飲食を風俗営業許可を取得せずに行えば無許可営業として処罰の対象になります。客席と客席の間を仕切る場合は中が見えない部屋の様な状態とならない様に飛沫感染リスクのある部分にだけ仕切を入れる等の対策が必要です。もっとも、各席を完全に部屋の様な状態にする事は換気上の障害も発生する恐れがありますので注意して下さい。

なお、風俗営業、特定飲食店営業での飛沫防止対策に関してですが、本来これらの営業で客室内に物を設置すれば変更届、仕切設備の設置等変更は構造変更承認を受ける必要があります。また、客室内に仕切り板等の見通しを妨げる恐れがある設備を設ける事はできませんが、新型コロナウイルス感染拡大防止策として行われる事に限り、無色透明の素材で工事を伴わず簡易に設置できて容易に取外しできる場合に限り風営法上は何ら手続を行う必要がありません。

posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 02:58| Comment(0) | 感染拡大防止 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月27日

許可申請中に病院ができたらどうなる?

今回は風俗営業許可申請で最もリスクが高いとされる保全対象施設の問題について行政書士雨堤孝一が解説します。

ラウンジ、クラブ、ゲームセンター 、麻雀、パチンコ等風俗営業の許可要件として周辺何メートル以内に病院や学校等があってはならないとされています。この距離や対象となる保全対象施設に関しては都道府県の条例により異なりますので一概には言えませんが、ここでは単に病院が保全対象施設であるとして書きます。

通常、風俗営業許可を申請する時には店の周辺に保全対象施設が無いかを確認してから申請を行います。ただ、申請から許可が出るまでには地域やその他事情にもよりますが2か月程度を要します。その間に近隣に病院ができたら不許可になってしまいます。また、病院ができるというのは、病院が完成して開業する事ではなく、この場所が病院になると決まった時点です。なので申請前に綿密に調査して保全対象施設がないと判断して店を工事して申請を行なっても許可に至らず営業できないケースは存在します。

これに関しては出店する側としては防ぐ方法が無い部分もあり大きなリスクではありますが、風営法の目的に清浄な環境の保持とある事から学校や病院等の保全対象施設(2015年改正までは保護対象施設と呼んでいた)を保護する事に重きを置いており、風俗営業を営む側には出店時のリスクが生じる構造となっています。

なお、過去にはライバル店の出店を妨害する目的で出店予定地の近隣にある入院施設の無い診療所に病床を設置して許可を妨げたり、風俗営業と同様に場所的規制のある店舗型性風俗特殊営業にて出店を阻止する目的で公園を設置したケースがありましたが、これらは本来の病床設置や公園設置の目的では無いことから保護される事はありませんでした。



行政書士雨堤孝一

posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 17:50| Comment(0) | 風営法全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする