2016年01月11日

相次ぐホテル火災と民泊問題

今年に入り東京都新宿区でホテル火災が既に2件発生し、1件では死者を出す結果となっています。
宿泊施設における火災は発生すれば多くの死傷者を出す事が多く、この様な事故が発生するたびに消防当局の指導強化や、場合によっては消防法の改正が行われています。しかし、ホテル火災による犠牲者の発生は無くならない事から、今後も消防法令等の強化は続けられえると考えられます。また、消防法は建築基準法の既存不適格扱い(規制制定以前に建築されており、規制の制定により不適格な部分が生じたものの、増改築等を行うまではそのまま使用しても違法ではないとの考え方。)の様な考え方はなく、消防法が改正されたら随時適合させていく必要があるとされています。建物の所有者等からすれば大変厳しい法律ではありますが、人命には変えれない事から厳しい規制となっています。
民泊問題に関しても今春一部自治体で国家戦略特区法に基づきスタートする外国人滞在施設に関して建築当局は住居施設と看做して運用するとの見解に対し、消防当局は空住居を使用した施設であっても消防法上は宿泊施設であるとの判断を示しています。(建築、消防行政は地方行政である事から、地域により見解の差異があります。)
外国人滞在施設の認定申請を受ける事により旅館業法の適用を除外され、建築基準法上も宿泊施設として看做さない事から建築基準法に基づく用途変更等は不要となります。しかし、この場合でも消防法上は宿泊施設であり施設によってはスプリンクラーの設置、火災通報装置の設置、防火管理者の設置、宿泊施設に適合する消防計画の提出等が必要となります。この事は民泊施設の運営に関しては現実的でない部分もあり、消防法上の規制緩和等を求める意見もありましたが、ここへ来て相次ぐホテル火災が発生したことにより民泊施設に対する消防の規制緩和は見送られる可能性が高いと思われます。
住居の空室対策、増加する旅行客に対する宿泊施設の提供問題がありますが、やはり人命第一の観点から消防法上は一般のホテルであれ民泊であれ住み慣れていない人が一時的に宿泊する施設には基準の厳しい規制が必要と考えられます。
ラベル:民泊 火災
posted by 行政書士雨堤孝一事務所 at 02:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅館業法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする